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雑 感 NEW  ( 飯島 尚志の W杯 雑感)
  

W杯 雑感 5

なんでしょうか、ふた廻り目にはいった途端、点数がはいることはいること。

初戦の16試合で2点以上取ったのは、韓国,ドイツ,ブラジルだけで、総数も25点なのに、2戦目では、まだ17日までの分しか見ていませんが、4試合とも勝ったチームは2点以上取り、総得点は早くも13点。

やはり初戦は負けない戦い、2戦目は勝ちにいく戦い、ということでしょうか。
ウルグアイもギリシャもメキシコも、別のチームに変身していました。
特にギリシャは、W杯初勝利に加え、この大会19試合目にして、初の逆転勝ちチームの栄誉のおまけ付き。
このままドンドン盛り上がれ〜〜〜!

ところで、そのギリシャに快勝して、すっかり虜にされてしまった韓国は、アルゼンチンに大敗。
引いて守る、どこぞの国と違って、劣勢でも勝ちに行くアグレッシブさが裏目に出てしまいました。
得失点差を考えると、痛い−3点ですね。

でも、1試合くらいの負けで、見限ったりしないから、翼の折れたナイジェリアに勝つんだぞー!

ビデオが溜まってしまうので、今日はここいらへんで。
次回も、お付き合いのほど、よろしくお願いします。

以上
W杯 雑感 4

スペイン、やっちまいました。
そのシーンは、まるで『マイアミの奇跡』のよう。
あの時も、城が絡んだ所を、伊東がちゃんと追っかけていたから生れた得点。
スイスも、圧倒的に押し込まれながら、逆襲では必ず複数で行くから取れたってことですね。

スペインは、W杯やユーロのたんびに『無敵艦隊』と呼ばれながら、結果を出せたのは2年前のユーロ2008での優勝だけ。
特にW杯では、昔のことは知りませんが、少なくとも『三菱ダイアモンドサッカー』でW杯を見始めて以来、スペインがベスト4に残った記憶がありません。フランス大会では、確か、決勝トーナメントにも進んでいなかったような。

逆に、スイスは、予選敗退が多い国ですが、本大会に出てくると、なんだかんだ決勝トーナメントによく進んでいる印象。「とにかく守れる!」ってことは、それはそれでアリなんすね。

テレビ画面には、スイス陣内どころか、ペナルティーエリアしか映っていないくらい一方的で、日本以上にベタ引きでしたが、朝日新聞によると、スペインのボール支配率はたったの63%。3割以上もスイスがボールを持っていたようには到底見えませんでしたが。

スペインは、膝の手術明けで、決して使いたくなかったはずのF・トーレスまで投入しても、クロスバーまで敵に回してしまいました。

とは言っても、まあ、この後2連勝すれば、なんの問題もないでしょう。グループリーグ初戦に負けると、8割以上決勝トーナメント進出できないらしいですが、スペインには関係ないでしょう。

むしろ、慌てているのはチリかな。
おそらく、自分たちとスペインで勝ち抜ける皮算用だったでしょうから、いきなりのライバル出現に、戸惑っているのでは。

個人的には、守備ガチガチのスイスより、いかにも南米っぽいチリに残って欲しいですね。

さ、韓国の応援、応援っと。

以上
W杯 雑感 3

本日は、物好きな『雑感』愛読者さん・・・モトイ!愛読者様からの返信を。

飯島様
連日、情報遮断にご苦労されていることと思います。
06ドイツ、08ユーロに続いて、今回も大変楽しく読ませていただいています。

さて、私、17日に成田を発って19日ダーバンでの試合に向かいます。TVに映るかどう か、乞うご期待。
ベターっと引きまくったお陰で、ともあれ勝ち点3を取ったので、このオランダ戦も
俄然期待が盛り上がります。 もっとベタベタに引きまくって、勝ち点1でも大きな意味がでてきますからね。
しかしブブゼラは、難聴になりそうで・・・勘弁してほしいです。

それでは、治安だけには注意して、行ってきます。

小西のぼる

ブブゼラは、FIFAが禁止するのしないのと、地味に話題提供してますネ。

小西さん、くれぐれも、無傷でのご帰還、お祈り申し上げます。お土産は、『地味』(=『しょぼい』ではなく、『地元のアジ』という意味ですよ!)で良いですから。
(え?みやげは、餞別に応じて?そりゃあそうだ。じゃ、みやげは無しってことで)

垂見です

アルジェリアvsスロベニア、セルビアvsガーナ、オランダvsデンマークは、飯 島さんが言うように相手の”良い所消し”の試合でした。
これがワールドカップの「初戦」の戦い方なんでしょうね。 その中でドイツvsオーストラリアは、ドイツがいきなり全開でした。 確か、2002年の時もドイツはサウジアラビア相手に大量点で初戦を飾っていまし たね。
真面目なドイツ人というのは、全試合において力を温存するという事をしないんです
かね。
何れにしても、ドイツの新司令塔と呼ばれているエジルという選手は今後に注目です ね。

さてさて日本ですが、勝ち点3を取れたというのは予定以上の最高の結果でしょう。
しかし、その内容はまったく褒められたものではないです。
未だ20分も残っている時点で、松井→岡崎の交代って、あれは”守るぞ!”という メッセージに思えました。
更に、テストマッチにも出ていなかった矢野の投入も同様のメッセージでしょう。
私は見ていて、カメルーンが前掛かりになっていたので、この時こそ森本を入れて2 点目を取りに行くべきだったと思います。
まるで、マイアミの軌跡のような試合でしたが、あの時は2勝1敗でありながら得失 点差で結局グループリーグで敗退しました。
今回も同じような事にならなければ良いのですが・・・

岡崎も矢野も、あからさまなディフェンスメッセージですよね。

森本に関しては、先発のワントップで使うべきだったと思っています。
それが、森本を呼んだ意味だと思いますが。
本田が結果を出し、一昨日までとは一転、本田さまさま!みたいなマスコミの持ち上げぶりを見た後でも、「やっぱ森本ダベ!」と言います。B型は、頑固なんです!

ご紹介はこのくらいにして、北朝鮮のG組について、雑感を。

このグループは、『死のグループ』とか言われてます。どの大会でも使われる単語ですが、これ、嫌いです。
強豪が集まったわけだから『好ゲーム必至』とか『激戦のG組』とか呼んで欲しいです。

グループの呼び方はともかく、常識的に考えて、ここは3強1弱です。
『3強』同士がが冷静にドローゲームを続ければ、あとは『1弱』との得失点差がグループリーグ突破のキーとなります。そういう意味からすると、2−1で勝ったブラジル、ピンチです。

実際、コートジボワールとポルトガルが、予定調和で引き分けましたから、この2チームは、とにかく死に物狂いでブラジルから勝ち点1をゲットして、北朝鮮に2点差以上で勝てば2位以上が確定します。

北朝鮮戦のブラジルは、まだまだ本調子とは程遠いように見えました。
実際、優勝を狙うチームは、ピークを決勝トーナメントに合わせてきますから、グループリーグではノンビリしています。(と言いながらも、アルゼンチンやフランスでさえ、グループリーグを舐めて、決勝トーナメントを前に帰国しちゃうこともあるわけですが)

ブラジルといえども、あんまりノンビリしていると、勝ち点5で帰国の可能性が出てきてしまうので、残り2試合のどちらかを必ず勝つべく頑張るわけです。

そして、3敗前提で計算されている北朝鮮だって、あんまり無残に負け続けると、鞭打ちの刑が待って・・・はいないか。イラクじゃないんだから。国家斉唱で感極まって号泣するくらい愛国心のある選手がいる国ですし、アジアの代表は、出場枠確保の使命を帯びているので(い、いつから???)、コートジボワールとポルトガルもウカウカできないはず。なんてたって、日本が勝っちゃうくらいですから。

というわけで、このグループの試合はとっても楽しみです。

では、お後がよろしいようで。チャンチャン♪

以上
W杯 雑感 2

では、今日は大会3日目と4日目の雑感を。

前回、イングランドとアメリカ以上の質をアルジェリアとスロベニアに求めるのは無理と書きました。

とは言いながらも、アルジェリアとエジプトのプレーオフは、正に『戦争』でしたし、そこを勝ち抜いてきたハートの強さは期待できる。スロベニアの方も、2年前のユーロ2008でサプライズを見せたヒディングロシアをプレーオフで下し(と言っても、勝敗的には1勝1敗で、アウェーゴール差でしたが)、そもそもスロベニアは、旧ユーゴスラビアですから、セルビアやクロアチアの系統。

背景上は、一応、好ゲームを期待して観戦しました。

しかしながら、この試合も、互いに慎重に慎重に、相手の良さを消すことに徹したゲーム運び。
ミスも多い凡戦は、途中交代したアルジェリアのFWが、つまらないハンドで2枚目のイエローをもらい、アルジェリアがドローへ持ち込もうと引いたあたりで、スロベニアが打った、何気なく見えたミドルシュートが、GKほぼ正面にも関わらず、後逸するような恰好で決着しました。

そういえば、アメリカの同点ゴールも、イングランドGKグリーンの正面へのシュートでしたっけ。やはり、高地のジャブラニは、GK泣かせのようで。

退場といえば、オーストラリアはエースのケーヒルが一発退場をくらったし、ウルグアイの選手も、アルジェリア同様途中交代の選手が2枚のイエローで退場してましたね。
プロのくせに、2枚目もらっちゃうだけでもあり得ないのに、交代で出た意味をどう理解しているんでしょうか???
退場者の憂鬱は次のセルビアvsガーナでも続きました。

セルビアのCBが、やはり2枚のイエローで退場すると(流石に交代出場ではありませんでしたが)、代わってCBにはいった選手がハンドでPK献上。ガーナはなんなく勝利しました。

(そういえば、ガーナの楽隊は、試合そっちのけでスタンドを練り歩いてるし、振り返ればアルジェリアのサポーターは、照明塔に登って警備に囲まれてる・・・それも、W杯の楽しみ方なんでしょうか?)

ネ、退場者、多いでしょ?そんでもって、GKの受難はまだ続きます。

ドイツ、ポドルスキーの強烈なシュート、オーストラリアGKをはじき飛ばすかのようでした。とにかくスゲェ〜。前回のドイツ大会のブラジル戦で、川口クンが、「ボクの技術では、あのシュートは取れましぇ〜ん!」と言っていたのを、若干馬鹿にしていましたが、やっぱり、あれって大袈裟じゃなかったんですね。川口クン、ゴメン!

にしても、オーストラリア、どうしちゃったんでしょうか・・・
ヒディングの魔力がなくなると、ただのアジアの国になっちゃうんでしょうか。W杯出場国の割り振りにも影響が出るので、あんま、惨敗はして欲しくないっすね(他人事ではないが・・・)。

さてさて、日本のグループE組の試合です。

先に行われたオランダvsデンマークは、やっぱりリスクを冒さないダレた試合で、オランダなんか、優位に進めながら、バイタルエリアの外側からのロングシュートばっかで、ヒゲ氏、連日の夜更かしに早くも負けたのか、しまいには、寝ちまったじゃないか〜!

で、日本戦ですが、ま、皆さん、た〜くさん報道をご覧になってるでしょうから、長くは書きません。一言だけ。

どのマスコミも「良かった、良かった!」ムード満載ですが、それってホント?他国の人が見てたら、居眠りどころか、チャンネル変えちゃうような退屈なゲームじゃないんすかね?

前半はともかく、後半みたいにベタ〜っと引いて、ひたすらひたすら守って勝った試合って、なにか得るものあるんですか?例えば、この試合がきっかけになって、20年後のW杯では、『9回連続出場の、優勝候補最右翼、ニッポンで〜〜〜〜す』とか言ってもらえるようになっているんでしょうか。

な〜んて言いながらも、「てっきり3連敗か?」、なんて思ってたもんで、終了の笛を聞いて、ちょっとだけウルっとしちゃったりするとこが、自分でもイヤなんすけど。

あと、もう一言だけ。

この1勝のおかげで、仮にこの後2連敗して1勝2敗になっても、最初に連敗しちゃって、最後に帳尻合わせでデンマークに勝つ1勝2敗とでは、結果は同じでも、長期低落傾向の日本サッカー界の活性化には、だいぶ貢献できるうじゃないかと、一人のファンとしては喜ばしい限りではあります。ハイ。

さてと、トゥーリオ君が骨折させたドログバのコートジボワール戦、見るかな。

では、本日はここまで。

以上
W杯 雑感

さてさて、とうとう始まりましたネ!
2日間の雑感を、ごく手短に。(「また、やるんか!」という野次は無視して)
ちなみに、「これからビデオチェック!」という方は、結果が分かってしまうので、この先は読まないでください。


Aグループは、2試合ともドローでしたが、内容の濃さではかなり違いが。
南アフリカは、『開催国で始めて決勝トーナメントへ進出できない国』になるのではないかと危惧されていました。優勝経験のあるフランス,ウルグアイと、中米の雄メキシコのグループでは、当然の予想かと。

ところが、立ち上がりを除いて、曲者メキシコとほぼ互角に渡り合い、先制点の場面は、感動的ですらありました。

一方のフランス対ウルグアイ戦は、「勝つ気あんのかい!」というダレたゲームで、スコアレスドロー。これなら南アフリカのグループリーグ突破の可能性は十分あるかと。(日本でさえ、16強になれるんですから)ま、このグループは、まだまだ分かりません。

Bグループは、韓国の強さが際立っていました。『史上最強』の呼び声が伊達ではないことを、6年前のユーロチャンピオン ギリシャ相手に立証して見せてくれました。ゴール前に、3人、4人と駆け上がってくる姿勢は、他チームには見られない積極性があります。智将レーハーゲルも、「なす術なし」の表情。

練習試合といえども、日本がチンチンにされるのも仕方ないか・・・

このグループは、ナイジェリアを軽〜くいなしたアルゼンチンと韓国で決まりでしょう。

Cグループは、イングランドとアメリカの試合だけで、アルジェリアとスロベニアはこれからですが、1試合見ただけで、『英語の国』イングランドとアメリカの勝ち抜け決定です。
この2チーム以上の質をアルジェリアとスロベニアに求めるのは、無理かと。

ちなみに、ヒゲさんの優勝予想は、イングランドで決まりです。
(『攻め』のチームの守備の要、ファーディナンドの負傷欠場はかなりの誤算ですが・・・・)

ここまでの5試合では、得点のはいった4試合のうち3試合で、kick offから10分以内に先制点が生れています。
やはり、一流選手といえども、W杯緒戦は緊張するんでしょうね〜。先制したチームは負けていませんから、日本も、立ち上がりは特に注意!ですよね〜。

そして、もう一つ気になったのが、FK。『高地のジャブラニ』は、GK泣かせ!との前評判でしたが、無回転キックではなく、「曲げて落とす」系のキックは、み〜んな宇宙開発してました。これだと、FKは俊輔やヤットンではなく、ビッグマウス君に蹴ってもらった方が良さそうです。

てな感じで、今回も書き続けるか〜もしれませんので、おヒマな方のみ、お付き合いください。

以上
 
飯島 尚志の W杯雑感   2009年12月7日

さて、もう皆さんご存知の通り、W杯のグループリーグの組み合わせが決まりました。
すでに、いろいろと報道されていますが、『雑感 記者』として、ちょいとコメントを。
(素人の意見なんぞ、どーでもいい!という方は、この先は読まずに、遠慮なくゴミ箱へどうぞ)

組み分けを見た第一印象は、「ま、こんなもんか?」。

第一グループは、開催国特権でシードされた南アフリカ以外、どこもまあそれなりに強いわけで、言ってみれば、南ア以外ならどこでも同じ、と考えれば、「オランダね、ハイハイ」って感じ?内紛などで、チーム力に見合った活躍ができない、いつもの轍を踏んでくれれば、なんていう他力本願もありつつの、つい最近対戦し、完敗はしたものの、選手がオランダの力を体感しているのは好材料です。

第三グループは、アフリカと南米などで、これまたいずれ劣らぬ身体能力とテクニシャン&馬鹿正直な日本人ではとうてい考えられないマリーシアを持った国揃いなので、第一グループ同様、どこでもあまり差はないのかと。
ただ、『個』では敵わず『組織』で対抗せざるを得ない我が国は、飛び抜けたエースのいる国は、どちらかというと避けたい。という風に考えると、キャリアの頂点にいると思われるエトーやドログバのいるカメルーンやコートジボアールはイヤだったはず。ここは、アフリカ最強の呼び声が高いガーナを避けただけヨシとするか・・・

そして、胆の第四グループ。

フランスとポルトガルを引かなければ、まあまあ?ランキングでは日本(43位)を遥かに上回るデンマーク(26位)も、オーストラリア(21位)とやる、くらいに思えば、そんなに恐怖感はないですね。だって、オーストラリアと戦うときは、勝つ気でやれますよね?

大柄で打たれ強く、守備が堅いイメージはありますが、ラウドルップ兄弟やシュマイケルなどのビッグネームがいた頃のデンマークから比べれば、威圧感はありません。(オノ シンジ君とフェイエノールトで一緒だった、トマソン、でしたっけ?まだ現役なのかな?)
守備が堅い、ということでは、カメルーンもなかなかのもの。
カメルーンとえばW杯最年長ゴールゲッターのロジェ・ミラーから、エムボバ、エトーなど、強力FWの系譜を思い浮かべますが、今回のチームは特に失点の少ないチームだそうです。
案外、自分たちの攻めに徹しちゃうオランダが、最も得点しやすいチームかもしれません。(それ以上に失点しては無意味ですが)
というのが、「ま、こんなもんか?」の理由です。

他のグループを見渡しても、毎度おなじみの、いわゆる『死のグループ』と言えるほどのグループは今回はないように思います。うまいことバラけている印象ですね。バラけているということは、決勝トーナメントに勝ち抜ける2チームが、結構予想しやすいような気するのは、私だけ?せいぜい、1位と2位が逆になるくらいで。

波乱が少ないと面白みに欠けるので、ここは一つ、日本が番狂わせして、オランダかカメルーンを蹴落としてくれることを祈って、『雑感 第0章』を終わりにします。あと7ヶ月もこんなワクワクが続くかと思うと、「もう、辛抱堪らん!」

たわ言を、ご静聴いただき、ありがとうございました。

以上
    シニアサッカーは重要だ

http://www.asahi.com/sports/column/TKY200909040241.html

今回もスポーツ環境に関する話を続けたい。

 僕は若い頃からサッカーをやってきて、今、65歳になっても幸い頑丈だ。僕の奥さんも、小さい頃は片道4キロの山道を歩いて通学していたというから、元気、元気。若い人たちはファッションばかり気にするけど、50歳過ぎてからは元気が一番。いくらスタイルが良くても、寝込んでいたら意味がない。不便だったがゆえに、生活していれば自然と体が鍛えられた一昔前と時代は変わり、今は健康ライフを作ろうと思ったら、スポーツをすることになる。ただ、お金がかかるのは間違いない。

 僕は日本サッカー協会副会長時代、2006年から2008年にかけ、シニア委員長を務めていた。シニアは40歳以上、50歳以上、60歳以上、70歳以上のカテゴリーがあり、今は年に一度、それぞれの全国大会も開かれている。

 そのシニアの大会を見ていると、昔取った杵柄で、みんなたいしたものだ。その年になってもやっているのは、本当にサッカーが好きだからだろう。30代、40代は働き盛りで仕事が忙しく、サッカーなんかできない年代。50歳を過ぎて職場の第一線からリタイアし、「さあサッカーをしよう」という人々は増える傾向にある。日本協会へのシニア登録が始まった2000年度は、全国で196チーム、4669人だったのが、2008年度は624チーム、1万6555人にまで増えた。実際には草の根でサッカーを楽しんでいるシニア世代が、この何倍もいると考えていい。

 だから、シニア世代がサッカーを楽しめる環境を整えなければならない。もちろん、10年前、15年前に比べれば、天然芝にしろ人工芝にしろ、グラウンドが各地にできている。でも、それ以上にサッカーをやる人が増えているから足りないということになるだと思う。グラウンドを作る自治体にしても、大会を運営して補助金を出す日本サッカー協会にしても、まず将来ある子供にお金を出すのは当たり前と考えるから、そっちを念頭に置いた施策が優先になるのはわかる。ただ、今から高齢者のスポーツ環境を作っていかないと、より高齢化が進む中、医療費ばかりかかってしまう。

 だからシニア委員長時代、全国大会の参加者には宿泊費として5000円を補助するする制度を作った。総額で年間1000万円前後の支出だが、これまでのシニアの位置づけからすると、「日本サッカー協会も変なところに金を使っているな」と言われかねないほど画期的なことだった。今年9月、静岡県藤枝市で40代の全国大会が開かれる。藤枝市では来年、別の年代の全国大会も開かれる予定になっている。日本の真ん中で全国から集まりやすく、「元祖サッカーの街」でもある。高校サッカーが「国立」を目指すように、藤枝がシニアサッカーの象徴となっていけばいい。

 シニアサッカーをもっと大切に考えるべき時代だ。